フォロワーさんからいただいた、プレミアステージで放送したタージマハルの衛兵の録画を観ました(以下ネタバレ)
社会における2種類の人間をひたすらに描いた作品だなあと思いました。
同居人と一緒にみたんですが意見が真っ二つでその現象がまずもってすげ〜〜面白かったです。
個人的にはキャラクター、というよりかは社会という概念の描き方の精密さに唸るものがあるな、というお話でした。フマという社会に従順な人間と、そうはなれない言うなれば一般的には社会不適合者といわれるバーブルという人間。
どっちも正しくてどっちも間違ってる、でもどちらも悪くない、そんな感じ。
結果として言えばフマとバーブルが共にあるのは限り遅かれ早かれ無理だったんだろうなあ…とは思いました。少なくとも、あの国にいる限りは。
バーブルの手を切るシーンでフマが彼の手を取って逃げる方がロマンチックなんだろうなあとは分かりつつ、あえてそうじゃないのが徹底してて大好きでしたね〜その上でラストシーンのフマの表情よ。
でもそれに気づいたとて、フマはこれからも生きていくんだろうし、そうするしかないんだろうなとも思いました。どうせなら90くらいまで生きてくれよ、フマ。
ここ数年くらいで痛烈に思ったことは人間って本質や真理を言い過ぎると死ぬんですよね……ほんと。悲しいかな。
同居人と意見が分かれたのはフマとバーブルの印象に関してで、(主に2万人の手を切ったシーンにおいて)私はフマに腹が立った一方、同居人はひたすらバーブルにムカついてたという。
いやこれこの題材をみた反応として物凄いデータじゃないですか!?!?!?
私はフマに対して「舐めたこと言ってんな…こいつ…(腕切ってねぇから言えるんだろ…)」って思ってたんですけど同居人は「自分だけが辛いみたいな言い方がムカつく(共犯にさせてあげろよ)」という反応で。
こんなキレイに意見分かれる!?!?!?!?と爆笑して話してました。
もちろんこれに関して相手の言い分も分かるんですが、それはそれとして生理的な部分で腹が立つ部分ってどうしてもあるよね、という話で、その上でどっちだった?というやつでした。
個人的には、仕事だとしても自分がやったことの責任、美を殺したという事実を背負おうとするバーブルの在り方を認めてやりたい……という気持ちが勝つんですが、でも社会として正しいのがフマというのは、分かる。悲しいね…。
しかし亀田さんのバーブルよかったなあ〜!
夢想家の役をやらせたら世界一だし、何よりSAN値ゴリゴリ削れてってる感じの演技がすごいよかったです。
ひとまずとりいそぎ、一周目をみた感想でした。
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